1.平成17年以前

貸金業者に取引履歴の開示義務を認めた判例

最高裁平成17年07月19日第三小法廷判決・民集第59巻6号1783頁

平成16(受)965
過払金等請求事件

 

CF.現行の貸金業法(最終改正:平成二四年八月一日法律第五三号)
(帳簿の備付け)
第十九条  貸金業者は、内閣府令で定めるところにより、その営業所又は事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備え、債務者ごとに貸付けの契約について契約年月日、貸付けの金額、受領金額その他内閣府令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。

(帳簿の閲覧)
第十九条の二  債務者等又は債務者等であつた者その他内閣府令で定める者は、貸金業者に対し、内閣府令で定めるところにより、前条の帳簿(利害関係がある部分に限る。)の閲覧又は謄写を請求することができる。この場合において、貸金業者は、当該請求が当該請求を行つた者の権利の行使に関する調査を目的とするものでないことが明らかであるときを除き、当該請求を拒むことができない。

過払金返還請求権の消滅時効の期間を10年とした判例

拘束された即時両建預金を取引条件とする貸付けの事例

最高裁昭和52年06月20日第二小法廷判決・民集第31巻4号449頁

 

 

金銭消費貸借契約無効確認事件

利息制限法の適用に当たっては、実質的貸付額に対する実質的利息の割合を基準とすべきであるとの考え方を示している。

基本契約に基づく取引の中で過払金を別の借入金債務へ充当することを認めた判例

最高裁平成15年07月18日第二小法廷判決・民集第57巻7号895頁

 

不当利得請求事件

継続的手形貸付契約に基づく一連の取引において、生じた過払金を他の借入金債務へ充当することを認めました。

この場合に、貸主の期限の利益を否定しました。

弁済充当の特約が認められる場合における充当関係

最高裁昭和43年10月29日第三小法廷判決・ 民集第22巻10号2257頁

 

約束手形金請求事件

弁済充当の特約が認められる場合における制限超過部分の充当関係が問題となった事例

旧債務の有効・無効と準消費貸借の効力

最高裁昭和43年02月16日第二小法廷判決・ 民集第22巻2号217頁

 

貸金請求事件

準消費貸借契約は目的とされた旧債務が存在しない以上その効力を有しないのは、確定した判例だと思われる。

現存利益の主張・立証責任(金銭の場合)

最高裁平成03年11月19日第三小法廷・ 民集第45巻8号1209頁

 
不当利得返還事件
主張・立証責任の点は、金銭の不当利得に関する確定した最高裁の立場だと思われる。

法18条書面交付の要否

最高裁平成11年01月21日第一小法廷判決・民集第53巻1号98頁

 

請求異議等事件
債務者の利息の支払が貸金業者の預金又は貯金の口座に対する払込みによってされた場合であっても、特段の事情のない限り、貸金業者は右の払込みを受けたことを確認した都度、直ちに、同法一八条一項に規定する書面を債務者に交付しなければならないと指摘した。

振込事例に関し、交付時期「直ちに」につき、最高裁平成16年02月20日第二小法廷 判決・民集第58巻2号475頁がある。

旧貸金業法43条1項の適用要件に関する解釈指針

最高裁平成16年02月20日 第二小法廷 判決・ 民集第58巻2号475頁

 

不当利得返還請求事件
旧貸金業法43条1項の適用要件につき厳格に解釈すべきであると解釈の指針を明確に示した。

示談当時予想しなかつた後遺症等が発生した場合と示談の効力

最高裁昭和43年3月15日第二小法廷判決・民集第22巻3号587頁

昭和40(オ)347号 損害賠償請求事件

原審:
大阪高裁昭和38(ネ)1590号
昭和39年12月16日

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